語学留学のすすめ④ ー懸念と注意点(ホームステイと語学学校)ー
◆語学留学することへの懸念
語学留学に思い切れない理由の1つに、「自己投資に対するのリターンの不確かさ」があると思う。
・学校を休学して、就職を先延ばしして、会社を辞めて、留学する価値があるのか?
・1年ないし2年を海外で生活し、戻ったとき、どうなる?就職・再就職は出来る?1年、2年先に進んでいるクラスメート、同期たちとのギャップに、留学を後悔しないか?
・語学学校に行くには、お金がかかる。100万円、200万円、貯金を崩して投資する価値があるのか?それだけあったら、欲しい洋服が沢山買えるかもしれない。何度も旅行に行ける。何故、敢えて留学に使うのか?
・1年勉強して英語力が対して伸びなかったら?
もはや、時間とお金の浪費した、という結果しか残らず。(遊び目的ならもちろんOK。)自分に投資する価値はあるか?投資される覚悟はあるか?
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よくよく考えると、ハイリスクローリターンというのが実際。
結局、大抵最後は「自己満足」の問題に置き換わる場合が多いので、ガッツリ遊んどいた方がいいともいえるのだが・・・
◆留学に後悔しないために注意したいこと
①ホームステイ
- 作者:イムラン・スィディキ
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2016/04/07
- メディア: 単行本
(スクールメイトに当たりは2件のみ・・・)
ホームステイといえば、「素敵なホストファミリーに迎えられ、楽しく快適に生活し、英語力もぐんぐん伸びる」というイメージが強いと思うが、それは幻想だ。
多くのホストファミリーにとって、ホームステイはビジネスでしかなく、「いかにお金と負担をかけずに、ホームステイ代(月8万円!)を確保するか」、そういうスタンスでやっている。ホームステイorシェアハウスの決断をする時、そのあたりの事情はよよく考えないとまずい。
<イケてないホームステイ事情>
1)バス通学1時間超
・バスがなくなるため、夜遊びNG、朝集合のツアー/イベント参加×
・当然、近くにスクールメイトは住んでいない・・・
・通学定期代という無駄な費用が発生する
2)粗食
・イジメか?と思うくらい食事が質素(朝:トーストとリンゴ、昼:自腹、夕:隠元のパスタ×1ヶ月)
・ホストファミリーは別に美味しいもの(高いもの)を食べてたりする
・シェアハウスの方が当然、食事事情もコスパもいい・・・
3)汚い、狭い
・経済的に余裕がない家、生活水準の低い家がホストファミリーをする場合が多いので・・・色々想像して欲しい
・狭い部屋にすし詰めで、複数学生をホームステイさせている場合もある
・ホームステイ被りで、泊まる部屋がない→ベランダ、リビング生活、といったケースが頻発
4)ノンネイティブ
・どんな悪条件でも、ネイティブと日常会話が1ヶ月し放題だったら、それは8万かける価値があるが・・・残念なことに、基本、ホストファミリーはノンネイティブ
・訛りが強い上、語彙や知識、教養が乏しい場合も
・スラングをスラングと自覚していない
・簡単な英会話でのコミュニケーションでさえ困難な場合も
5)不倫、セクハラ、レイプ
・普通に多いこの問題(・・・至る場合、警察沙汰に発展する)
・国が違えば価値観も違い、モラルも違い・・・
・世間知らず、隙だらけの日本人youngは格好の餌食
日本の留学斡旋会社は、とりあえず、信用してはいけない(ビジネス)。基本、「事実」は言わない。下手したら、「事実」を知らない。10年くらい前に自分が留学していたときのお古の情報を、さも知ったかぶりで言ってるだけの場合がほとんど。
特に現地スタッフ。人(上)の目のない、やりたい放題の海外(リゾート)駐在、お客様は物を知らない留学初心者(お子様)で、真面目にやってる(コツコツ情報収集する)と思うか?(たぶん、会社に秘密で、ホストファミリーと賄賂ー斡旋のやり取りもしていと思う。言ってることがわりと滅茶苦茶だったー)
外国人を迎える時のホストファミリーの英会話 (English merry‐go‐round series)
- 作者:角田 実
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 1992/03
- メディア: 単行本
②語学学校クラスの問題
英会話さえ出来てしまえば、問題にはならないのだが、どのクラスから学校生活を始められるか、というのは英語力を上げていくのに当たって、重要なキーポイントになる。
1)Elementary(初級クラス)
・日本人クラスと思った方がいい。英語力の低い、英語の喋れない日本人とゲームをしたり、日本語でお喋りしたりして、楽しく過ごす。
→留学する意味はないし、留学費を払う意味はない
・先生の人間性が高い場合が多い。
→先生の立場で想像してみよう!ストレスが多いのは予想に難くない
2)Pre-intermediate (初級ー中級クラス )
・日本人が多いのは変わらないが、ラテン系と韓国人、勉強自体はヤル気のないスイス人あたりもチラホラ見られる。
・日本人以外の長期滞在予定者は、3-4ヶ月でぐっと喋れるようになったりするので、長い付き合いになる友人がここで生まれる場合も。
・授業は中学生レベルのため、「喋れない」けど「分かる」日本人には苦痛でしかないクラス。
・ワーホリ隊はこのクラスで卒業する場合が多い。
3)Intermediate (中級クラス)
・タイミングにもよるが、日本人は2-4割、外国人クラスメイトが増えてくるが、お勉強はそれほど・・・な外国人の場合が多く、文法問題楽勝のアドバンテージがある日本人にとっては、なかなか居心地のいいクラス。
・一緒に遊びやすい外国人が多いクラスのため、放課後、週末の英語度合いも上がりやすい。
・このクラスの日本人とは、予想以上に付き合いが長くなる場合が多い。(私の場合は、かれこれ3年・・・)
・語学留学はこのクラスから始めるのがベスト。
4)Upper-intermediate (中級ー上級クラス)
・自分が外国人であることを実感し、アウェイ感に泣く場合あり。
・「分からない」「喋れない」場合は露骨に無視されたりする。
・このクラスのゲーム(チーム戦)はレベルが高く、勝負事への本気(マジ)度もぐんと上がったりするので、自分の戦力を示すことが重要になる。スピーキングは基本敵わないが、雑学と暗記力と積極性と笑い?で、乗り切ることは可能。
・戦力+面白いヤツと見なされると、引く手あまた。放課後や週末は、外国人の友達と過ごすことがほとんどになる。(水着で日光浴、パーティー、クラブ・・・悪い友達が増える)
・先生のレベル(教養)が上がる。文法はこのクラスでも中高校生レベルなので問題ないが、覚えなければいけない単語の難易度、量がグッと増えるため、ちゃんと復習しないと厳しい。
(「脊椎動物」「無神論者」を英語で言えるか?)
5)Advanced
・日本人はいない。
・Upper-advancedに至るとヨーロッパ系+各国奨学生というクラスメート構成になる。(文法問題がネックでラテン系は脱落する) 他のクラスで見かけないドイツ人、オランダ人、ベルギー人の短期留学生が現れる。
・色んな意味で余裕がある、人間的大人な学生が多いので、出来ない日本人に、みんな優しい。
・文法問題も上級で知らないものが出てくる。(対応は可能)覚えなくてはいけない英単語にヒーヒーするが、「勉強しなくても出来る」地アタマがいいクラスメートが多く唖然とする。
・先生はベテランで、ライティングやスピーキングの授業もあり。IELTSやCambridge英検対策一貫でmock(模試)が度々あり、テスト結果によりクラスが再編される。
・休み時間の会話がWettyで知的。世界時事、一般教養をしらないと赤っ恥をかくハメになる。
結局、留学といっても、留学生の置かれる環境は様々で、いいとこにポジション取りでき、人に恵まれるかどうかで、英語力の伸びは左右される。
だからこそ、留学前から、投資へのリターンを増やすための準備を始める必要性があるのだ。
・留学斡旋会社は情報収集のみで使え
→コスパに見合う価値はない
・ホームステイは外れを見越して、利用する期間を検討すること
→現地での情報収集期間(最大1ヶ月)のみでよいのでは?
→良いホストファミリーとは個人的な長いお付き合いになるので、間に斡旋会社の存在は不要
・語学学校のIntermediateに入れる英会話力が必須
→「喋れる」を最優先して事前勉強を
・日本人環境から離れてからが本当の語学留学
→これが敵わないなら、語学留学はしない方は絶対いい