映画「ユリゴコロ」
漫画→映画。
原作の同名小説は未読だが、漫画のクオリティが高く、かつ小説にも忠実なようなので、漫画=原作ということで。
ディティールだったり、設定が、よく錬られているのは当然原作で、「感動的ラスト」を仕立てるために改変した映画は、後半以降、???で陳腐な仕上がりに。
木村多江の違和感は半端ないし、松坂桃李に分かりやすい病的狂気を演らすのも、ちょっと違う気がした。
原作の、一貫して「淡々」と描写される異常なあれこれと、それ故の、滑稽さだったり、切実さだったり、息苦しさだったりが、映画に反映されていないのは残念だった。
それでも、映画1作品としての見応えは◎
とにかく、主演女優、吉高由里子の表情、一挙手一投足からは目が離せず・・・あっという間に2時間経過・・・。
途中途中で入ってくるリアルタイム、松坂桃李パートでのゴタゴタはむしろ面倒でスキップしたくなる感じだった。こっちの面白さは、ある意味、叙述トリックにあるので、実写化でつまらなくなるというのも、しょうがないといえばしょうがないことだと思うが・・・結構バランス悪いなという印象あり。
吉高由里子って、本当に魅せる女優だなぁと再確認した映画だった。